宿泊業が初の1位、2022年上半期から8期連続首位の無店舗小売業は2位に
〜人手不足や物価高が続くなか、顧客対応や説明不足への不満が目立つ〜
AI与信管理サービスを提供するアラームボックス株式会社(本社:東京都新宿区、代表取締役:武田浩和、以下「当社」)は、この度、9,021社を対象に、2026年上半期にSNS等インターネット上で投稿された各企業に関連する口コミや評判の中から悪評・クレームを抽出し「2026年上半期 インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種」を集計しましたので発表します。また、本調査を開始した2022年以降の業種別の順位推移も合わせて発表します。
◆2026年上半期 インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種

◆業種別 インターネット上の悪評・クレーム件数と順位の推移

◆調査背景
企業間取引において、取引先の信用状況を把握する「与信管理」は、未回収リスクや取引トラブルを防ぐうえで重要な業務です。近年は、決算情報や登記情報などの定量的な情報に加え、ニュース、SNS、口コミサイト、掲示板などインターネット上に公開されている定性情報を収集・分析し、企業の信用判断に活用する動きが広がってきました。
特に、AIを活用した与信管理では、膨大なWeb情報を効率的に収集・整理し、企業に関する評判やトラブルの兆候を早期に把握できるようになります。ネット上の悪評やクレームは、必ずしも企業の信用不安に直結するものではありませんが、顧客対応、労務環境、サービス品質、取引姿勢など、財務情報だけでは見えにくい企業活動の実態を把握する手がかりと言えます。
また、消費者庁が発表した「消費者意識基本調査(※4)」によると、インターネット利用者の70.1%が「インターネット上の口コミや評価が高い商品を選ぶ」と回答しています。また、63.9%が「評価の点数が高くても、否定的な口コミを見て購入をためらうことがある」と回答しており、オンライン上の評判が消費者の購買判断を大きく左右していることがうかがえます。企業には、自社に関する口コミや評価を継続的に把握し、問題の早期発見や適切な情報発信につなげるレピュテーションマネジメントが求められます。
これらを背景として、アラームボックスは、AI与信管理サービス「アラームボックス」の運営を通じて得たネット上の口コミ情報をもとに、インターネット上で悪評・クレームが多い業種や、口コミに見られる傾向を定点調査してまいりました。本調査では、業種ごとの悪評・クレームの傾向や、投稿内容に頻出する単語を分析・発表することで、企業が自社の評判リスクを把握し、レピュテーションマネジメントに取り組むきっかけを提供することを目的としています。あわせて、企業活動や与信管理において、Web上の定性情報を活用する重要性を啓発するため、本調査の実施と発表に至りました。
※4:消費者庁 2024年6月14日「令和5年度消費者意識基本調査」
https://www.caa.go.jp/policies/policy/consumer_research/research_report/survey_002/assets/survey_002_220607_0005.pdf
◆過去4年間の件数・順位の推移からわかること
・無店舗小売業は高水準が続く一方、首位が宿泊業に変化
過去4年間では、無店舗小売業が長く1位を維持し、1社あたりの平均クレーム数も全体平均を大きく上回って推移していました。一方で、今回の2026年上半期調査では2位に後退し、宿泊業が1位となるなど、上位業種の構図に変化が見られます。
・宿泊業・医療業・飲食店などが上位に定着
宿泊業は2025年下半期以降、順位・平均件数ともに大きく上昇し、2026年上半期には平均件数が9.00件となりました。各種商品小売業も3位に上昇し、医療業は4位を維持しています。飲食店も2026年上半期に5位へ順位を上げており、利用者との接点が多く、サービス品質や対応への不満が表面化しやすい業種が上位に入っています。
・全体平均も上昇傾向、上位業種との差が拡大
全体平均は緩やかに上昇しており、2022年上半期には約0.41件だったのが、2026年上半期には2.00件まで増加しています。一方で、上位業種の平均件数は全体平均を大きく上回っており、特に宿泊業、無店舗小売業、各種商品小売業で高い水準となりました。医療業や飲食店でも増加が見られ、クレームが一部の業種に集中する傾向が続いています。
◆2026年上半期の調査結果サマリー
2026年上半期の業種別ランキングでは、宿泊業が1位となり、長く首位だった無店舗小売業は2位となりました。宿泊業、無店舗小売業、各種商品小売業など、消費者との接点が多く、予約や購入、問い合わせが繰り返し発生する業界でクレームが多く見られました。また、医療業や飲食店、通信業・放送業など、接客や説明、手続きへの対応が利用者の評価に影響しやすい業界も上位に含まれています。サービス内容そのものに加え、現場での案内や対応品質が不満につながりやすい傾向が見られました。
◆調査結果詳細
1位 宿泊業:1社あたりの平均悪評・クレーム数:9.00件
主な事業:旅館、ホテル
悪評・クレームが最も多い業種は宿泊業という結果でした。投稿内容を見ると、客室の清掃状態や臭い、設備の不具合など、滞在環境に関する指摘が多数を占めています。加えて、食事の内容や提供方法、温泉・浴場など、宿泊中に利用するサービスが「期待や料金に見合わなかった」という声も少なくありません。
あわせて、フロントやスタッフの説明不足、対応の遅れなど接客のバラつきが評価に影響している様子もうかがえます。頻出単語には、「ホテル」「部屋」「残念」「対応」「スタッフ」「利用」「宿泊」が多く出現しており、客室の状態から接客、各種サービスまで、宿泊体験全体に対する内容が幅広く投稿されていることが分かります。
〈宿泊業の悪評・クレーム頻出単語〉

2位 無店舗小売業:1社あたりの平均悪評・クレーム数:6.92件
主な事業:通販事業
2022年上期から2025年下期まで8期連続で1位だった無店舗小売業は、今回初めて2位となりました。投稿内容を見ると、商品の品質や状態に関する指摘が目立ち、破損や汚れ、掲載写真・説明と異なる商品が届いたといった不満が寄せられています。また、発送の遅れや未着、梱包の不備など、注文から商品を受け取るまでの過程に関するクレームも多く見られました。
また、問い合わせへの返信や返品・交換、キャンセル時の対応に触れた投稿も多く、連絡の遅さや説明不足が購入者の不信感につながっている現状が浮き彫りになっています。頻出単語の「商品」「購入」「発送」「残念」「対応」「連絡」「注文」からも、商品そのものだけでなく、配送や購入後の対応まで、通信販売における一連の購買体験が評価を左右していると言えます。
〈無店舗小売業の悪評・クレーム頻出単語〉

3位 各種商品小売業:1社あたりの平均悪評・クレーム数:6.47件
主な事業:百貨店や総合スーパーなど、衣食住にわたる各種商品を一括して販売する小売業など
百貨店や総合スーパーなどを含む各種商品小売業は、3番目に悪評・クレームが多い業種にランクインしました。商品そのものへの不満に加え、店舗での接客や購入後の対応に関する指摘が多数を占める傾向にあります。具体的には、店員の態度や説明不足、レジ対応のほか、返品・交換、問い合わせをめぐる指摘が確認されています。また、通販利用時の発送や梱包に関する声もあがっており、店舗とオンラインの双方で対応品質のばらつきが評価に影響している様子がうかがえます。
〈各種商品小売業の悪評・クレーム頻出単語〉

4位 医療業:1社あたりの平均悪評・クレーム数:5.30件
主な事業:病院、美容クリニック、歯科矯正、医療脱毛など
病院や美容関連のクリニックなどを含む医療業は、悪評・クレームが4番目に多い結果となりました。医師や看護師、受付スタッフの態度、あるいは説明不足など、患者への対応に関する不満が目立っています。美容医療では、施術の結果や効果、カウンセリング時の説明と実際の料金・契約内容の違い、されには予約の取りにくさに関する投稿も寄せられています。クレームでの頻出単語に、「施術」「対応」「先生」「説明」「予約」「カウンセリング」などの言葉が多く出現してることからも、コミュニケーションや事前説明の質が問われていることが分かります。
〈医療業の悪評・クレーム頻出単語〉

5位 飲食店:1社あたりの平均悪評・クレーム数:4.57件
主な事業:レストラン、専門料理店、酒場、喫茶店など
飲食店は、5位に位置しています。料理の味や量、提供時の温度といった食事内容そのものに関する不満が多く寄せられる傾向にあります。また、「料理の提供が遅い」「注文内容と異なる」「予約した席を利用できない」といったトラブルも散見されました。接客面においても、店員やスタッフの態度、説明・案内不足に関する指摘のほか、価格や会計、店内の清潔さに関する声もあがるなど、多角的な視点から評価をされています。
〈飲食店の悪評・クレーム頻出単語〉

6位 その他の小売業業:1社あたりの平均悪評・クレーム数:4.09件
主な事業: 書店、ホビー販売店、スポーツ用品、化粧品、インテリア用品などの小売店
様々な専門店であるその他の小売業では、注文内容と異なる商品の到着や、仕様・品質が期待していたものと異なる、といった商品に関する不満が多く見られました。また、問い合わせ時の対応や電話に関する不満も多く、担当者につながらない、説明が不十分、返品・交換や買取査定への対応に納得がいかないといった声も確認されました。専門性の高い商品を扱う業態だからこそ、購入前後の詳しい説明や適切な案内を求める消費者の心理が表れています。
〈その他の小売業の悪評・クレーム頻出単語〉

7位 通信業・放送業:1社あたりの平均悪評・クレーム数:3.93件
主な事業: 携帯キャリア、ネット回線サービス、プロバイダ代理販売店、ケーブルテレビなど
投稿された不満の多くは、インターネット回線の速度や接続の不安定さ、Wi-Fiがつながらないといった通信環境にまつわる内容です。また、料金や契約内容、解約時の費用に関する説明不足のほか、問い合わせ窓口に電話がつながらない、連絡がない、問題が解決しないといったサポート対応への指摘も相次いでいます。さらに、工事日程の遅れや作業時の対応、契約変更・解約手続きに関するトラブルも確認されており、インフラを担う事業者としての迅速かつ丁寧な対応が求められている様子がうかがえます。なお、放送業のクレームは、その多くがケーブルテレビ事業者のインターネット回線やWi-Fiサービスに関する内容だったため、通信業とあわせて集計しています。
〈通信業・放送業の悪評・クレーム頻出単語〉

8位 機械器具小売業:1社あたりの平均悪評・クレーム数:3.87件
主な事業: 家電量販店、自動車販売店、PC販売店など
家電量販店やPC・スマートフォン販売店では、商品の故障や配送、返品・交換、修理・保証対応に関する不満が目立ちます。一方、自動車・バイク販売店では、車両の状態や契約時の説明不足、納車の遅れへのクレームに加え、購入後の修理対応のほか、買取査定額や繰り返しかかってくる営業電話への指摘も寄せられています。自転車店や自動車用品・部品販売店に関する投稿も含め、全体を通して店員の接客態度や説明不足、問い合わせ対応の不適輪が評価を下げる一因となっているようです。
〈機械器具小売業の悪評・クレーム頻出単語〉

9位 保険業(保険媒介代理業,保険サービス業を含む):1社あたりの平均悪評・クレーム数:3.29件
主な事業:生命保険、損害保険、少額短期保険、保険代理店、保険サービス業など
保険業では、保険の内容によって不満の傾向が分かれる結果となりました。自動車保険では、「事故後の担当者からの連絡が遅い」「対応状況の説明がない」「修理費や治療費などの支払いに納得できない」といった声が目立ちました。一方、生命保険や医療保険、ペット保険などでは、保険金・給付金の請求に時間がかかる点や、補償対象外となる理由の説明不足、必要書類や手続きの煩雑さを指摘する投稿が多数あがっています。また、電話がつながらない、折り返しの連絡がない、担当者の態度に不満があるといった窓口対応への不満のほか、保険料の値上げや解約時のトラブルに関する投稿も確認されました。
〈保険業の悪評・クレーム頻出単語〉

10位 娯楽業1社あたりの平均悪評・クレーム数:3.04件
主な事業:パチンコ店、公営ギャンブル、カラオケボックス、興行場、遊園地など
娯楽業へのクレームは、施設の種類ごとに異なる特徴を示しています、パチンコ店では台の設定や釘、出玉、接客態度などに関する不満が主流である一方、遊園地やテーマパークでは、入場料・アトラクション料金の高さ、長い待ち時間、予約・チケットの仕組み、混雑時の案内不足に関する投稿が寄せられています。映画館では、座席や音響・映像設備、売店、上映中のほかの利用客への対応に関する不満が見受けられました。総じて、「料金に対して期待した体験が得られなかった」というコストパフォーマンスに対する不満がうかがえます。
〈娯楽業の悪評・クレーム頻出単語〉

◆考察
今回の調査では、宿泊業が初めて1位となり、2022年上期から8期連続で首位だった無店舗小売業は2位となりました。宿泊業や飲食店、娯楽業では、インバウンド需要の拡大やコロナ禍以降の人流回復によって利用機会が増える一方、人手不足や物価上昇を背景とした料金の上昇も続いています。利用者が求めるサービス水準が高まるなか、施設の状態や待ち時間、スタッフの対応などが期待に届かなかった場合に、不満が表面化しやすくなっていると考えられます。医療業でも、診療・施術の内容に加え、予約や事前説明、料金、受付対応など、サービス提供の一連の過程に関する投稿が確認されました。
無店舗小売業や各種商品小売業、その他の小売業、機械器具小売業では、商品の品質や配送に加え、問い合わせ、返品・交換、修理・保証など、購入後の対応に関する不満が共通しています。消費者の購買行動が店舗とオンラインを行き来するようになるなか、販売経路を問わず、在庫・物流・顧客対応を一体的に管理する体制が求められています。また、通信業・放送業や保険業では、生活や事業に欠かせないサービスである一方、契約や料金、手続きが複雑になりやすく、電話のつながりにくさや説明不足、対応の遅れがクレームにつながっています。
人手不足や原材料・エネルギー価格の上昇、物流費の増加などによって企業の経営環境が厳しさを増すなか、悪評・クレームの継続的な発生は、単なる顧客満足度の問題にとどまらず、人員体制や業務運営、資金面の余力に変化が生じている兆候の可能性があります。こうした財務情報だけでは捉えにくい定性情報も、企業の「今」を把握するための重要な判断材料となります。
近年では、AIを活用することで、インターネット上に点在するニュースや口コミなどの膨大な情報から、企業に関する悪評・クレームを効率的に収集・整理できるようになっています。これらを財務情報や企業の公開情報と組み合わせて継続的に分析することで、取引先の変化や潜在的なリスクを、より早期かつ多角的に捉えることができます。昨今の不安定な経営環境のなかで企業が安心・信頼できる取引基盤を築き、安定した経営を続けていくためには、与信管理や取引判断に役立てる観点から、取引先に関する悪評・クレームを日常的にウォッチすることが不可欠です。
◆調査概要
調査期間:2026年1月1日〜2026年6月30日
対象企業:アラームボックスでモニタリングしていた企業のうち、9,021社
対象データ:インターネット上に投稿された口コミのうち、アラームボックスが「悪評・クレーム」と分類したもの
引用:
2026年2月17日発表「2025年下半期 インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種を発表」
https://alarmbox.co.jp/allnews/press/20260217-chosa09/
2025年8月26日発表「2025年上半期 インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種を発表」
https://alarmbox.co.jp/allnews/press/20250826-chosa08
2025年2月26日発表「2024年下半期 インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種を発表」
https://alarmbox.co.jp/allnews/press/20250226-chosa07/
2024年8月22日発表「2024年上半期 インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種を発表」
https://alarmbox.co.jp/allnews/press/20240822-chosa06/
2024年2月28日発表「2023年下半期 インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種を発表」
https://alarmbox.co.jp/allnews/press/20240228-chosa05/
2023年8月23日発表「2023年上半期 インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種を発表」
https://alarmbox.co.jp/allnews/press/20230821-chosa04/
2023年2月27日発表「2022年下半期 インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種を発表」
https://alarmbox.co.jp/allnews/press/202302-chosa03/
2022年8月22日発表「2022年上半期 インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種を発表」
https://alarmbox.co.jp/allnews/press/2208-chosa02/
2021年12月16日発表「インターネット上で悪評・クレームが多い上位10業種を発表」
https://alarmbox.co.jp/allnews/press/211216_chosa01/
◆アラームボックスについて
AI与信管理クラウドサービス「アラームボックス」( https://alarmbox.jp )は、鮮度の高いインターネット情報や、専門家が取り扱う調査情報、リスクに直結する独自情報をAI技術で収集・解析し、提供するクラウドサービスです。
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◆会社概要
代表者:代表取締役社長 武田 浩和
所在地:東京都新宿区市谷本村町3-22
設立 :2016年6月
資本金:340,200千円
事業内容:与信調査サービス、売掛保証サービス、事業用物件専門の家賃保証
企業サイト: https://alarmbox.co.jp
サービスサイト: https://alarmbox.jp

